アユタヤは、1351年から417年間アユタヤ王朝の都としてタイの中心であり続けた都市。チャオプラヤー川や運河に囲まれた地形は水運に恵まれ、17世紀はじめにはヨーロッパと東アジアを結ぶ国際貿易都市として栄えました。現代もその当時の面影を残す荘厳な遺跡群は歴史公園として整備され、1991年にユネスコ世界遺産にも登録されました。かつて栄華を極めた古都の歴史が眠る遺跡の街は多くの旅行者が訪れる観光地となっています。今回ご紹介するワットプラシィサンペット(→ワット・プラシー・サンペット)は1491年に建てられたアユタヤの歴代の3人の王の遺骨を納めた3本の仏塔を含む王族の守護寺院。時代の栄華を匂わせる苔むしたセイロン様式の仏塔のあるアユタヤ最大規模の仏教的施設です。1767年のビルマ軍による侵攻で寺院と仏像は破壊されましたが、後に修復され現在の姿となりました。漆喰などが当時の状態をよく保存していて、大きな破壊を受けた他の仏塔遺跡と比べ、アユタヤ時代の建築がそのまま見ることの出来る貴重な遺跡です。
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